自己受容。自己嫌悪の反対
自分を変えるのが一番簡単
以下、岩井俊憲氏の「人間関係が楽になるアドラーの教え」からの引用です。
・人間関係を作る4つの基本要素
私たちを悩ませる人間関係は、次の4つの要素から成立しています。
①「自分自身」—自分をどうとらえているか
②「相手」—相手が自分をどう受け止めているか
③「関係」—たとえば職場での上司と部下、先輩と後輩という関係
④「環境」—-職場や学校などの生活環境
人間関係に苦しんで、解消したいと思うとき、私たちは4つの要素のどれかを変える必要があります。
では、4つの要素のうち。一番変えやすいのはどれでしょうか?
それをはっきりさせるためには、まずは自分の意思で変えにくいものから見ていきます。
まず、人間関係を改善したいと思っている人が最初に、そして最も多く挙げるのが「相手」についてです。
これは、相手が自分をどう見てるか、どう扱っているかということです。
「彼は自分の主張ばかりで、人のことは考えていない」
「部長はいつも命令だけで、雑用を押し付けてくる」
こういったものを解決したいと願うと、「相手が悪い」と思うようになります。
多くの人は、どうしても相手の心を変えたくなるものです。
たとえば、あなたが上司に便利に使われていて、日曜日に友達と遊びに行く約束をしていたのに、急に休日出勤を命令されたとします。
でも、あなたは上司の命令には逆らえません。
本当は日曜日に出勤なんかしたくないのに、ついつい従ってしまい、上司を憎むマイナスの感情だけが膨れ上がっています。
ここで最も変わりにくいにのは、相手である上司の心です。
「あの上司の高圧的なところが気に入らない、なんとか性格が変わらないかな」
と思ったところで、仕事上の力関係などもあり、そうそう変わらないのは容易に想像がつくはずです。
次に変わりにくいのは「環境」です。
基本的には、職場に異動を申しでる、あるいは転職すれば環境は変えられることでしょう。
しかし、そう簡単に何度もできることではありませんし、思い道理の環境に移れるとも限りません。
日分の意思で変えられますが、変えた結果が自分の思う通りにはいかないのが、環境といえるでしょう。
それらに比べて変えやすいのは「関係」です。
上司に便利に使われるのが嫌ならば、
「申し訳ありませんが、今度の日曜日は出勤できません」
とキッパリ断ればいいのです。
上司と部下の関係をやめるのではなく、あいてとの服従関係をやめることによって、人間関係の苦しみを解消する方法です。
とはいえ、これはなかなか言いにくい場合もあります。
そこで、最も変えやすいのはなんでしょうか。
それは、なんといっても「自分自身」が変えやすいのです。
自分ならば、自らの意思で思う通りに変えられるからです。
自分の心構えをちょっとでも変えるのが一番簡単ですし、人間関係を大きく変える切り札となります。
アドラー心理学では、「自分の行動を決めるのは、自分自身」という「自己決定性」というののを唱えています。
どんなに同じ状況でも、どのような相手であろうとも、まずは自分が「これからどうしたいのか」を選べるのです。
相手も関係も環境も変えられなくても、自分だけが自らの力で変えられます。
そして、自分を変えていくことで、行き詰っていた人間関係自体も変化していくのです。
自分を変えるのが一番効果的であることを理解しておいてほしいです。
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